スパまり

アバター画像

ポスト団塊の世代で、4人男ばかり兄弟の末っ子、親も心配するほどの引っ込み思案な子供でした。小学入学前から高学年になるまではエジソンや一休さん,源氏物語や今昔物語、グリム童話等20冊程度でしたが、繰り返し読んだので今でも覚えていることが多々あります。以降乱読の時代を経て、エッセイの時代。最近は、ノンフイクションや遺伝子関連、池上彰さんの解説本、地政学、現代の知の巨人と言われるAPU(立命館アジア太平洋大学学長)出口氏の本当が中心になっています。出口氏の「物事の判断は、縦横算数、歴史、世界、データ、で考えろ」という意見に成程と思いました。地元の新聞への投稿等もしていますが、世界の課題、テーマが重く後回しにしてきた作家(開高健)等をじっくりと読み、またまとめてみたく思います。

開高健『フィッシュ・オン』作家人生後半に綴られた釣り紀行作品

開高健『フィッシュ・オン』紹介 ベトナム戦争の取材を基にした「ベトナム戦記」や、「夏の闇」等で知られている開高健さんの作品です。 タイトル通り、釣り紀行作品で、開高さんの作家人生後半のものです。 この記事では、『フィッシュ・オン』のあらすじ、解説、感想までをまとめました。 『フィッシュ・オン』あらすじ 戦争取材との並行もあり、釣りができなかった国や漁期でないため,釣れなかったケースもあります。以下の10ケ国での釣り模様であり、順に紹介します。 アラスカ、キングサーモン スウエーデン アイスランド、北極イワ ...

開高健『日本三文オペラ』あらすじ!戦後混乱期の実話が基になった作品

開高健『日本三文オペラ』紹介 「ベトナム戦記」、「夏の闇」などの戦場取材体験を基にした作品や、芥川賞受賞作の「裸の王様」、釣り紀行作品「オーパ」などで知られている開高健さんの初期の作品です。 この作品『日本三文オペラ』は、29歳の時の作品で、自分の生まれ育った大阪が舞台です。 戦後の混乱期に実際にあった話が基になっています。 作品を読んだ親分の一人が「違う部分が多い」と言ったという話があります。 戦後の混乱、貧困や差別、当事者の目、作家の目も合わせて考えると、より興味が湧いてくると思います。 この記事では ...

開高健『裸の王様』あらすじ!芥川賞受賞作品!

開高健『裸の王様』紹介 『裸の王様』はベトナム戦争の従軍経験を基にした『ベトナム戦記』や『夏の闇』、アマゾン川やアラスカ他での釣り紀行作品『オーパ』等で知られている開高さんの初期の作品です。 この作品はアンデルセンの『裸の王様』からヒントを得たもの、いわば日本版、開高版の『裸の王様』でしょう。 27歳の時に『パニック』『巨人と玩具』及び本作『裸の王様』を発表しています。本作品は翌年に芥川賞を受賞しました。 この記事では『裸の王様』のあらすじ、解説、感想を紹介します。 『裸の王様』あらすじ 大田太郎君が、知 ...

開高健『破れた繭』作家になるまでの開高健の人生!

開高健『破れた繭』紹介 『破れた繭』は開高さんの自伝、「耳の物語」2部作の内の第1部です。 生まれ育った大阪郊外の豊かな自然の中で、トンボや小鮒と遊んだ子供時代から、戦前、戦中、戦後までの混乱した社会、父の死により家計のために職種を厭わず働いた経験、1女をもうけ学生結婚した、悩み多き大学生時代までが描かれています。 ここではそんな『破れた繭』のあらすじ&解説を紹介します。 『破れた繭』あらすじ 自伝を書く決心をした理由 いつの頃からか「ある光景」、多分生まれ故郷の大阪の郊外の原風景が、何かの時に浮かんでく ...

『夜と陽炎』あらすじを徹底紹介!開高健自伝の後半生

『夜と陽炎』は、開高氏58年の人生の内、晩年56歳(1986年)の時に耳の奥に刻まれた記憶を基に、自己の人生を纏めたもの、いわば自伝です。「耳の物語」として2部作で、1部が「破れた繭」、2部が後半生を描いたこの『夜と陽炎』で、先の戦争の復興期から始まります。ここではそんな『夜と陽炎』のあらすじ&解説を紹介します。

開高健『オーパ!』アマゾン河水系の釣り紀行!あらすじを詳しく紹介

開高健『オーパ!』紹介 「ベトナム戦記や」「夏の闇」等、ベトナム戦争の最前線での取材経験による作品が有名な、開高健さんの作品です。 開高さんの作品は大まかに、初期の「社会の矛盾を突く作品」、中期の「戦争の現実と人間」、後期の「人の生きることの原点、感動」だと感じます。 終生共通しているのは、何事も徹底的に突き詰める姿勢でしょう。 繊細で神経質な性格もあり、生涯独楽のように回り続けていた人だと感じます。 『オーパ』とはブラジルで、人が驚いた時に発する言葉です。 作品の内容はアマゾン河水系での釣り紀行ですが、 ...

『輝ける闇』あらすじ&タイトルの意味を解説|開高健の従軍経験も紹介

『輝ける闇』のあらすじ&解説を紹介します。開高健さんは1964年、34歳の若さでベトナム戦争に朝日新聞社の派遣員として南ベトナム政府軍、米軍合同軍に従軍しています。その時にベトコン側の待ち伏せ攻撃に会い、部隊200人の内生存者17名という悲惨な体験をします。

『夏の闇』あらすじ&解説|開高健「闇」3部作の最高傑作

『夏の闇』は開高健の「闇3部作」で、『輝ける闇』に続く2作目の作品です。「開高氏の最高傑作」とも評され、自身でも「第2の処女作」と語っています。ここではそんな『夏の闇』のあらすじ・解説・感想をまとめました。

『キリマンジャロの雪』あらすじ&感想!豹が表現する暗示とは何か?

ヘミングウェイ『キリマンジャロの雪』のあらすじ、解説、感想をまとめました。冒頭にさり気なく載せられている言葉があり、その大意は「キリマンジャロの西の山頂はマサイ語で神の家と呼ばれている。その近くに一頭の豹の屍が横たわっているが、誰も豹が何を求めていたのか知らない」です。

『老人と海』の感想|大自然を感じるヘミングウェイの代表作

『老人と海』の感想記事です。1952年、アメリカの全国誌「ライフ」に『老人と海』が一挙掲載されると、二日間で500万部以上が売り切れ大評判になりました。ヘミングウエイはこの作品で1954年にノーベル文学賞を受賞します。